▲サウンドクリエーターコース3年・佐々木友理さん  小さい頃からエレクトーンやピアノを習い、音楽が大好きだったという佐々木さん。ただ、人前に出るのがあまり得意ではなかったそうで、そんな彼女が選んだのが作曲・編曲を手がけるコンポーザーの道だった



初夏、シネリーブル梅田、シネリーブル神戸にて公開予定の映画『あしたの私のつくり方』の映像音楽をサウンドクリエーターコース3年の佐々木友理さんが手がけた。本校の特別講師を務める作曲家の周防義和先生が彼女の才能に目をとめ、先生の紹介で同映画のプロデューサーの方に音源を送った結果、「コンペを受けてみないか」と佐々木さんに直接連絡が入る。そのときに映画の内容を教えられ、「感じたことをあなたの思うとおりに曲にしてみてください」といわれ、作曲に挑戦。その曲がみごとにコンペを通り、今回の大抜擢につながった。
業界でも初といわれる弱冠二十歳の映画音楽監督として鮮烈なデビューを果たした佐々木さん。そんな彼女の喜びの声をお届けする。

初夏、シネリーブル梅田、シネリーブル神戸ほか、全国順次ロードショーされる映画『あしたの私のつくり方』。市川準監督、原作・真戸香、出演・成海璃子、前田敦子、高岡蒼甫、近藤芳正、奥貫薫、田口トモロヲ、石原真理子、石原良純。「今の自分は本当の自分じゃない」思春期の少女たちの葛藤と成長を美しく描く



風呂、トイレ、ご飯の とき以外は作曲に没頭

 自分の曲がコンペに通ったと連絡をいただいたときは、ほんとにびっくりしましたね。半信半疑で、先生方たちのドッキリじゃないかなと思ったくらいです(笑)。
 手がけたのは全部で13曲。最初に大きなテーマとなる3つの曲を作曲し、とりあえず5日間で完成させましたが、その間はご飯とお風呂とトイレに行く以外は作曲に没頭するって感じで、もう無理と思ったときにだけ仮眠を取りました。体力的にも大変でしたが、やりはじめの頃はプレッシャーも大きく、なかなか思うように作曲することができませんでしたね。3つのテーマのうちの2つはすぐにOKをいただけましたが、残りの1つに苦戦し、結局その曲が完成したのは締め切りぎりぎりの日。できなかったらどうしようと不安になることもありましたが、追い込まれると曲が書けて、なんとか無事に全曲完成させられました。約1か月間家にこもって作曲していたので、すべてが終わったときは「やっと普通に学校に行って、みんなに会える」と、なんだかうれしい気分にもなりました。 自分の曲がコンペに通ったと連絡をいただいたときは、ほんとにびっくりしましたね。半信半疑で、先生方たちのドッキリじゃないかなと思ったくらいです(笑)。
 手がけたのは全部で13曲。最初に大きなテーマとなる3つの曲を作曲し、とりあえず5日間で完成させましたが、その間はご飯とお風呂とトイレに行く以外は作曲に没頭するって感じで、もう無理と思ったときにだけ仮眠を取りました。体力的にも大変でしたが、やりはじめの頃はプレッシャーも大きく、なかなか思うように作曲することができませんでしたね。3つのテーマのうちの2つはすぐにOKをいただけましたが、残りの1つに苦戦し、結局その曲が完成したのは締め切りぎりぎりの日。できなかったらどうしようと不安になることもありましたが、追い込まれると曲が書けて、なんとか無事に全曲完成させられました。約1か月間家にこもって作曲していたので、すべてが終わったときは「やっと普通に学校に行って、みんなに会える」と、なんだかうれしい気分にもなりました。
 
テレビCMなどの映像音楽の制作を手がける(株)ステップの協力のもと行われる「デジタル・オーディオ実習」。既存のCM映像に音楽をつけていくこの授業が、今回映画音楽を制作するときにも大いに役立ったという



今回の貴重な体験を通じて 大きく成長することができた

  完成した映画の試写を初めて観たときは、映画に自分の曲が乗っていることに違和感を覚えました。制作が終わってから日が浅く、まだ自分が冷静になれてなくて、客観的に鑑賞することができなかったんです。ひとつの映画として、じっくり観ることができたのは、2月に関西で行われた試写会のとき。反省点もいっぱいありましたが、映像と曲が合ってるなと思うシーンもあり、それを感じられたことで自信にもなりましたね。自分の未熟さを痛感したのと、自信になったのとで半分半分といった感じですが、とにかく今回のような貴重な体験を経験することができ、自分でも大きく成長することができたと思います。この経験を活かし、今後もいっぱい曲を書き、仕事につなげていきたいですね。






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