音楽ビジネスの仕事
 
仕事内容
新人から大物までアーティストの宣伝活動を行う
中村彩子さん

現在は、(株)SMEレコーズの新人バンドのプロモーションに力を入れている
アーティストのCDリリースなどに合わせ、プロモーション活動の企画・運営をするのが音楽プロモーターの仕事。中村さんは(株)SMEレコーズに所属する浜田省吾、久保田利伸、奥田民生、ポルノグラフティなどのアーティストの関西地区におけるプロモーション活動を担当している。
「例えば新しいシングルが出た場合、そのサンプルCDを持ってラジオ局に出向きます。かけてくださるようにお願いするほか、番組の出演交渉なども手がけるんですよ」。
担当するアーティストのライブにも足を運び、良かったところ面白かったことなどをチェックし、それらは次の宣伝材料としても活かされる。
「あとはお世話になっているラジオ番組を普段からチェックしたり、アンテナは常に張るようにしています」。
 
学生時代
1年次よりプロジェクトに参加アーティストのCDデビューに関わる
中村彩子さん
取材中も、ひんぱんに電話がかかり、テキパキと仕事をこなす中村さん
「T.M.Revolutionの西川貴教さんが大好きで、その憧れの人といっしょの現場で働きたい。そう思ったのが音楽業界をめざそうと思ったきっかけです」という中村さん。中学3年生のときには高校卒業後にOSMに進学することを決めていたそうで、「どうせならアーティストを育てる仕事がしたい」とプロデューサーコースを選択した。
その勉強と並行して、第一線で活躍中の音楽プロデューサーをはじめとするプロのスタッフのもと、アーティストの発掘らか育成、マネージメント、プロモーションなどを行う「サードワールドプロジェクト」に参加。
「販売店にCDを売り込みにいったり、ライブ告知のフライヤーを作ったり、スタッフの一人してさまざまなプロモーション活動に取り組みました。プロジェクトを通じて木島裕、平薮飛鳥の二人のアーティストのデビューが実現しましたが、そのときは感慨深かったですね」。
 
こだわり
変に背伸びをせず素直に自分の意見を伝える
SMEレコーズへの採用が決まったのは、2年次の夏休みのことだった。
「面接したその日に合格の連絡をいただいて、いきなり次の日に東京で会議があるから、いっしょに来てといわれて…。何がなんだかわからないまま、とりあえず上司といっしょに会議に出席しました(笑)」。
そんな慌しいスタートから1年半ほどがたち、最近ようやく仕事にもなれてきたという中村さんが、アーティストを売り込むときにいつも心がけているのが、素直な自分の気持ちを伝えるということ。「ラジオのパーソナリティーの方をはじめ、お話をするのはたいてい私よりも年上で、音楽の知識も豊富な方ばかり。
専門知識では勝てないので、変に背伸びをせず、このアーティストのこういうところがいいと思うんです、と素直に自分の意見を伝えるようにしています。プロモーターとしての目標は新人アーティストをビッグにすることで、それがこの仕事の一番のやりがいだと思います」。
中村彩子さん
中村さん自身がリスナー層の年齢と近く、その視点が宣伝活動の大きな武器にも。
Personal History
18歳 高校卒業後、大阪スクールオブミュージック専門学校(OSM)に入学。
19歳 学内プロジェクトに参加し、プロジェクトに所属するアーティストのプロモーション活動などを手がける。
20歳 (株)SMEレコーズに採用され、在学中より現場で働き出す。
21歳 SMEレコーズの関西地区のプロモーターとして現在も活躍中。常時10〜20アーティストを担当する。
Profile
株式会社SMEレコーズ

音楽ビジネス科 音楽プロデューサーコース 2005年卒業
中村彩子さん
(音楽プロモーター)

ビッグネームから、デビューしたての新人まで、プロモーターとして常時10〜20アーティストを担当している中村さん。
「今イチオシなのが、昨年デビューを果たした関西出身のグループ『ライムライト』。みなさん応援してくださいね!」
中村彩子さん