担当アーティストを、音楽の世界でトップにする。それが私の目標。
 
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俳優
よしもと ザ・ブロードキャストショウ

杉野 さん


この春、杉野さんは1年間の研修期間を終え、晴れて「よしもと ザ・ブロードキャストショウ」の団員に昇格した。よしもと ザ・ブロードキャストショウとは、近年総合芸能プロダクショ ン化をめざす吉本興業(株)が、テレビや映画、舞台などで活躍できる未来のスターの育成をめざし旗揚げした演劇集団だ。数多くいる研究生の中から、正規の団員に昇格できるのは全体の約1割。その厳しい競争の中、何が彼女を選出するきっかけになったのか、よしもと ザ・ブロードキャストショウのプロデューサーを務める吉村昌晃さんが語ってくださった。「まずお芝居が好きということが、前面に出ていました。その気持ちは同期の中でも一番だったと思います。それと演技が自然体でできていて、クセがないところがよかったですね。その人のクセを取るところから演技の指導が始まるんですけど、彼女はクセがないぶん、教えやすいんですよ。演技力は勉強すれば身につくので、今後の成長を期待しています」。

OSM在学中に、杉野さんは企業プロジェクトで取り組む「よしもと ザ・ブロードキャストショウ アクティングプロジェクト」に参加。卒業制作展「We are OSM」の一環として行われた、よしもと ザ・ブロードキャストショウプロデュースによる舞台も経験した。そして卒業前に、吉村さんから「うちの研究科に来ないか」と声がかかる。「両親とも相談し、チャンスを活かしてみようと、お世話になることにしたんです」と杉野さん。研究生としての1年がスタートしたわけだが、その間にはさまざまな壁にもぶちあたった。「演技することが本当に好きなのかと迷ったこともありました。その答えがみつかったのは、研究科の卒業作品である『地下街のサンライズ』に取り組んだとき。今まで以上に役づくりにもチカラを入れたんですけど、演技をやればやるほど楽しくなってきて、本番終了後も大きな達成感がありました。やっぱり自分は役者がやりたいんだということにも、あらためて気づかされましたね」。



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小さいときからTVタレントに憧れていた杉野さん、その頃には「将来は俳優になる!」という目標も決まっていた。小学校、高校時代は演劇部に在籍し、高校卒業後は夢の実現をめざしOSMに入学。「大学進学も考えましたが、演劇のことが忘れられず、なかなか勉強も手につきませんでした。そんなときお父さんが、本当はお芝居がやりたいんだろって。その一言が大きな支えとなり、迷いも消えましたね」。現在は劇団でのレッスンのほか、「演技にも活かせないか」と高3のときに始めたジャズダンスのスタジオにも通う。さらに個人での発声練習などはもちろん、殺陣の教室にも通っている。「まだまだ役者として勉強することはいっぱいありますが、今はプロとして迎える初舞台の日が待ち遠しい気持ちでいっぱいです」。