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自分が選んだ人生を
音楽と生きていく

自分が選んだ人生を音楽と生きていく

卒業生インタビュー

ベースプロフェッショナルコース 2007卒業
シンガーソングライター・ベーシスト
白神 真志朗さん

白神 真志朗

16歳からベースボーカルでバンドを始める。22歳でDTMに触れる。2019年・Spotifyにおいてソロ名義の月間リスナー数が3万人を超える。シングルとしてリリースしてきた楽曲をまとめ、新曲一曲を追加したファーストフルアルバム[gravvvity]をリリース。

Works楽曲提供(抜粋)
作詞作編曲
アニメ『やがて君になる』ED/CW『好き、以外の言葉で』 アニメ『カードファイトヴァンガード』ED『ギフト』 ゲーム『クリミナルガールズX』テーマ曲『genetic error』 花澤香菜『Eeny, meeny, miny, moe』作編曲、 など多数。

ベース
まふまふ[2017年からの全てのソロライブとMV撮影に参加]
Argonavis他、BanG Dream!内バンド[ベースレコーディング多数]
26時のマスカレイド、じん[メカクシティデイズ・メカクシティレコーズ・daze/dase等]、下和田ヒロキ
など多数。 ※エンジニアリング・編曲等も多数あり

【白神真志朗オフィシャルサイト】
http://www.thestellathinkers.com

白神さんのされているお仕事・活動について教えてください。

シンガーソングライターとして楽曲の制作、リリースをしています。ソロ名義のプロジェクトはアレンジやレコーディング、ミキシングからマスタリング、アートワークの制作まで可能な限り自分で手がけています。
直近では自分のバンドセットでのライブを控えている他、ベーシストとしてまふ君(まふまふ)のライブへの参加を予定しています。
ゲームBGMのヴォーカリスト、作編曲家やエンジニアとしての仕事もしています。

様々なアーティストと仕事をしていく上で、「自分を含めたチームの考えを共有することができる場かどうか」というものを大切にしています。それはそれぞれが想いを伝えられる現場では最大限のモチベーションとパフォーマンスが生まれるからです。
やっぱり一緒に音楽を作っていく上で信頼関係ってとても大切で。それがないと最終的なアウトプットに影響があると思います。だからこそ、まずは自分の想いを伝えていくことが重要だと思いますし、発言している以上は、音楽を良いものにすることで返していこうと。そんな気持ちで日々の仕事に向き合っています。

学生時代で印象に残ってることはありますか?

授業はきわめて初歩的な基礎から始まるんですが、僕は入学前からベースの経験があったため、1年生の頃から先輩達と一緒に2年の授業を受けたりしていました。
2年生になってからは学校の授業よりも自分の活動に集中してましたね。(笑)
ただ講師の方は非常に優れた演奏家だったので、今になって、もっと色々学んでおけばよかったと思うこともあります。

残念だったことというか、許せないこともあって。
自分が当時やっていたバンドには校外のメンバーが在籍していました。
入学前の説明会で校外のメンバーも学校のスタジオなどの設備が使えると聞いていて、それが決め手になって入学を決めましたが、いざ入学してみると郊外の人は使用できないと言われ、その後の計画が大幅に狂いましたね。

でも悪いことばかりではなくて、1年生の時の海外実学研修は素晴らしい思い出になりました。多少英語ができたので2年目は留学することを検討していましたが、バンドを優先して結局留学しなかったのが少し悔やまれます。
元々この学校に入学する前は、バークリー音楽大学に行きたいと思っていて、ジャズピアニストから音楽理論を学んでいました。当時はアメリカに行きたいという気持ちだけが先行していて、学費や向こうでの生活費のこととか全く考えてなくて、奨学金制度があることも知らなかった。それで結局のところ断念して、まずは日本で音楽を学ぶということにシフトしました。

僕が卒業してからですが、2016年に滋慶学園グループがバークリーのパートナーシップ校になったことを先ほど聞いて、かなり驚きましたね。 今は奨学金制度もあるようで、海外を目指す学生さんたちはチャンスを掴める絶好の機会なのではないでしょうか。

どんな学生でしたか?

常に新しいことをしたくて、やりたいと思ったことに飛び込んでいく気持ちは常に持っています。
在学中から一部で音楽の仕事も受けていて、舞台音楽の現場で紗幕を使用しているのを目にしたときに、これは使えるなと。
今でこそライブやコンサートで紗幕を使った演出を多く見ますが、あれをライブハウスに持ち込んで設置したのは僕が最初だったと今でも思っていますね。(笑)
こだわりを持って新しいものを作ることを心掛けていたので、機材であったり演出も一から考えてやっていました。

どうすれば“好きを仕事に”を叶えることができると思いますか?

目指していることが「ただの憧れ」なのか「好き」なのかが重要だと思います。好きなことは恐らく高い確率で仕事に出来ます。好きなことというのは自分に向いていることである場合が多いからです。
ただ、好きなことと憧れていることは違います。憧れていることというのは必ずしも自分に適性があることとは限りません。この二つを混同すると困難な道に進んでしまうかもしれません。更に言うなら、表面的に好きなことの実際が本当に好きでいられるかはやってみないとわかりません。

簡単なようで難しいことではありますが、続けていればプロにはなれます。途中で辞めてしまう人と、そうでない人の差は、困難があっても最終的に自分がそれをやることが心地良いかどうかであり、プロになるということは、ビジネスをしていくということです。

遮二無二でもなりたければやる、という気持ちを持つことが大切です。
その上で、本当に好きなこと=自分の適性に合っているか、ということを節目節目で振り返りながら進んでいくこと。自分が知らないだけ、気づいていないだけで、他の分野に適性がある場合だってあります。

あとは、仲間や恩師、人との縁を大切にすることですね。そうしていれば自然とチャンスは訪れます。手にしたチャンスできちんと結果を出せば、その積み重ねで仕事になっていきます。

中学生や高校生、これからこの職業を目指す方たちにメッセージをお願いします。

山ほどある苦難や理不尽、悪意と戦って余りある魅力を持った仕事です。
そして、とにかく練習することや学ぶことを続けていれば、きっと誰にでも出来る仕事です。
僕が当初考えていた程、仕事にするということ自体のハードルは高くありませんでした。ただし、その中で生き残っていけるのはまた一握りの人なのかもしれません。
今後AIなどのテクノロジーの発達とともに需要が減っていくことが予想されますし、10年後にはミュージシャンの仕事や音楽に纏わるライセンスビジネスはほぼ消滅しているんじゃないかと言う人もいます。
そしてまた、社会全体が混迷を深めていく中で音楽などやっている場合なのだろうかと考えることもあります。
音楽を含むエンタメや芸術、娯楽というのは、食事や睡眠と違って間接的に人の糧になるものです。科学や政治、司法の道の方が余程世界の為になるのではないか、と思ったりすることもあります。

そんなことを言いながら僕は音楽を続けています。
結局好きだからということなんだと思いますが、世界には色々な仕事があるし、人には色々な可能性があると思うし、自分としっかり向き合ってみて下さい。
それでも尚、音楽の道を選んだなら、きっと素晴らしい体験があなたを待っています。

興味が持てたものには、できるだけ早く挑戦してみて下さい。
まずやってみて、何か結果を出してみる。音楽だったら曲を完成させて誰かに聴いてもらってみるとか。違うと感じたら次へ行ってもいい。色々な経験を積むことで、自分の新たな可能性を見つけられることもあります。

適性は意識的に作るものではなく、色々な経験によって形成された自分自身の人格から発見するものです。人格が形成されるきっかけは、仕事のフィールドでも、仕事ではないフィールドでもたくさんあるし、適性を発見するきっかけも色々な場所にあると思います。視野を広く持つことが大切だと思いますね。 少しずつでもいいんです。止まってしまうより、回り道だとしても進んだほうがいい。自分の生き方と向き合うことで、人も仕事も、自然と良い方へ向かうと思います。

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